愛知県弁護士会所属 弁護士 服部一将 かにえ法律事務所

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成年後見

10月 17 2015

家族信託シンポジウムに参加してきました!

 先日,家族信託普及協会主催のシンポジウムに参加してきました。

 

 家族信託については,近頃は一般の方向けのセミナーでもときどき取り上げられていて,徐々に注目されてきているなという実感を持っています。

 

 とはいえ,まだまだ知らない方ばかりですが。

 

 私のホームページも,来年早々にも改定しようと思っていまして,改定の際には家族信託についても触れるつもりでいます。


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7月 28 2015

成年後見人の権限拡大

成年後見人は、判断能力が不十分な方の代わりに、あるいは支援して、預貯金や不動産などの財産管理をしたり、福祉施設や介護サービスに関する契約を締結したりすることによって、ご本人を保護・支援します。

 

新聞報道によると,そんな成年後見人の権限を拡大し,現在は法的に認められていない郵便物の開封や死後の火葬手続きなどを後見人が代行することを認める内容の議員立法が進んでいるそうです。

 

今までも後見人は仕方なく事実上やってきた行為ですが,法的に位置づけられることになりそうです。

 

郵便物の開封はともかく,死後の火葬手続きについては,私もやむをえずやったことがあるのですが,法的には権限がないのに事実上やってしまうというのは気分がよくありませんでした。

 

良い方向の改正ではないかと思います。

 

現在の法制度では,被後見人の死亡と同時に後見人の権限は一切なくなることになっているのですが,未払いの病院代の支払いや火葬の手続きなどは,親族がいない(あるいは,いても頼りにすることができない)場合は,事実上,元後見人がやらざるを得ないのですよね。

 

 


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6月 30 2015

親族後見人による不正への対策 ②後見制度支援信託

 

 

 後見監督人を付ける方法と並んで,親族後見人による不正防止策として行われているのが「後見制度支援信託」です。

 

 後見制度支援信託とは,被後見人の財産のうち,日常生活に必要な金額以外の金銭を信託銀行に信託してしまうというものです。

 

 信託銀行に預けてあるお金を使う必要ができた場合には,家庭裁判所に申し出て指示書を発行してもらい,その指示書を使ってお金を入手することになります。

 

 この制度は法律上に根拠があるわけではありませんが,平成24年2月に開始され,新規案件だけではなく,既に後見が開始している案件についても利用が進んでいるそうです。

 

 名古屋家庭裁判所では,預貯金総額が1200万円以上あり,親族を後見人とする案件では,原則として,後見監督人あるいは後見制度支援信託を利用する運用となっているようです。

 

 専門職の後見監督人を付けると監督人報酬がかかりますが,信託銀行に信託する場合には,信託報酬がかかるものの,監督人報酬に比べれば安いという事情があるそうです。

 

 しかし,後見制度支援信託を利用する場合,既存の預貯金については解約ないし大幅な引き出しをすることになりますので,そうした点に抵抗感を感じる方もあると思います。

 

 なお,後見制度支援信託を利用する場合,信託完了までは専門職が後見人をつとめ,信託完了後は親族が後見人に就任する(専門職後見人は辞任する)「リレー方式」,あるいは,親族後見人と専門職後見人がそれぞれ権限を分担して後見業務をおこなっていく「複数方式」とがあるとのことです。

 

 


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6月 24 2015

親族後見人による不正への対策 ①後見監督人を付ける

 先日,成年後見に関する研修に出席してきました。

 

 その研修で聞いてきた最近の成年後見に関する情勢について触れたいと思います。

 

 近年,成年後見人による被後見人(認知症等により成年後見を開始した人)の財産を横領する事件が多発しており,1年間の被害額が数十億円にものぼっています。

 

 弁護士・司法書士等の専門家後見人による横領事案もありますが,被害額や被害件数では親族後見人によるものがほとんどのようです。

 

 裁判所もこうした事態へ対策を打ち出していまして,①弁護士・司法書士等の専門家を後見監督人に付ける,②後見制度支援信託を使う,という2つの方法が行われています。

 

 まず,①についてご説明します。

 

 後見監督人というのは,民法上に定められている制度で,かんたんに言えば読んで字のごとく後見人を監督する人のことです。

 

 後見人に対しては家庭裁判所が監督しているともいえるのですが,裁判所の体制上,十分な監督がなされているとは言いがたい状態にあります。

 

 そこで,弁護士等を後見監督人として付けて,後見人が定期的に後見監督人に財産状況等について報告するようにすることで,被後見人の財産が侵害されるのを防ごうというものです。

 

 ただし,弁護士等を後見監督人として付ける場合には報酬が必要になります。

 

 報酬の額については裁判所が決めるのですが,以前もご紹介した「名古屋市成年後見活用ハンドブック」によると,被後見人の財産額が5000万円未満の場合には,月額1万円~1万5000円,財産額が5000万円以上の場合には,月額2万円というのが目安のようです。

 

 現在,名古屋家庭裁判所では,新規に成年後見を開始させる案件では,預貯金総額1200万円以上の場合,後見監督人あるいは後見制度支援信託の利用を検討する運用になっているようです。

 

 また,すでに成年後見を開始している案件についても,適宜,後見監督人あるいは後見制度支援信託の利用を検討する運用のようです。

 

 従来のように,特に親族に紛争のない案件では,申立書に記載したとおりの親族後見人が選任され,後見監督人等は付かない,というわけにはいかなくなってきているということですね。

 

 長文になってきましたので,後見制度支援信託については次回に触れたいと思います。


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